胸板を厚く見せたいなら「インクラインダンベルベンチプレス」
今すぐにでも胸筋を鍛えて
ボリュームアップをさせたいならベンチを30~45度傾けて
インクライン・ベンチプレス
インクライン・ダンベルプレスで胸筋上部を集中的に鍛えよう!
胸元が発達すると目立つので
大胸筋の存在感がさらに出てくる。 pic.twitter.com/Hb3kkM7stY— ユウキ@筋トレ (@cacktailxyz) June 12, 2017
頑張って胸筋を鍛えているのに、どうも見た目がいまいち…という方は、インクラインダンベルベンチプレスをメニューに取り入れてみましょう。ダンベルはバーベルより可動域が広いので、大胸筋を最大限にストレッチ、または収縮させることができ、効率的な筋肥大に繋がります。大胸筋上部を集中的に鍛えることができるので、鎖骨周辺に厚みを与えて盛り上がった逞しい胸板を演出するためには欠かせないトレーニングです。
また、ダンベルはバーベルより自由度が高いため、バランスを保つためにスタビライザー(補助筋群)にも刺激を与えやすくなります。ベンチプレスでのトレーニングに行き詰まりを感じプラトー打破を願う方にも効果的です。
インクラインダンベルベンチは、大胸筋上部と肩前部をピンポイントに鍛えるアイソレーション種目に分類されます。各種プレス種目で大胸筋全体を鍛えつつ、補助的に導入しましょう。
まずは用具の準備から
ダンベルの重さは?
ダンベルの重さは、2つを足した重さがベンチプレスで使うバーベルの重量の約70%になるのが標準です。個人差がありますが、まずはこの基本の重さで試してみてください。自分の筋力で完全に制御できる範囲でギリギリ10回行える重さが理想です。10回程度行っても筋肉が疲労しない場合は、回数を増やすのではなくダンベルをもっと重いものに替えましょう。逆に途中で力尽きて10回できない場合は、重すぎるということになります。
ベンチの角度
ベンチを使うことで胸筋の可動域がより広くなり、効果が得られやすくなります。背もたれの角度は30度から45度辺りで自分に合う角度を探しましょう。あまり背もたれを起こすと負荷が肩部分に移ってしまい、大胸筋上部に効かせられなくなるので気を付けること。反対に、座る部分の角度は40度程度にしっかり立て、腰が滑らないようにします。高さは両足の裏がしっかり地面につけられるように調節しましょう。
インクラインダンベルベンチプレスの方法
それでは大胸筋上部を効果的に発展させる、インクラインダンベルベンチプレスの手順をご説明します。
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ベンチに座り、仰向けになってダンベルを胸の位置で構える
まずダンベルを両膝に載せた状態でベンチに座り、ダンベルを片方ずつ蹴り上げるようにして胸の位置に持ってゆきます。これをオンザニーテクニックといいますが、トレーニングが進みダンベルが高重量になるにつれ必須のテクニックとなってきます。
構えたときのダンベルの位置は、大胸筋の上辺りが適当です。高さはダンベルを下ろしたときに自然に止まる位置でよく、力を入れて引き下げる必要はありません。ワキの角度は60度から80度程度に、直角よりやや狭めます。広げすぎると肩を痛めるので気をつけましょう。
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肩甲骨を内側に寄せ、ブリッジを組む
肩甲骨を中央に寄せてからぐっと下に下げ、背もたれにつけて固定します(ブリッジ)。背後斜め下から引っ張られる感じをイメージしてください。そして両足で踏ん張った力を上半身に伝えるような感覚で背中にアーチをつくります。これにより大胸筋をしっかり張れるので、最も効かせたい部分に負荷をかけることができるのです。ブリッジには他にも、肩関節への負担を逃がして肩を守る役割もあります。
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ダンベルをゆっくり上げる
ブリッジを組んだら、ワキを絞る感覚でダンベルをゆっくり上げます。ダンベルの軌道は、中央に向けて胸の両脇からちょっと膨らんだ三角形を描くイメージで。三角形といっても、ダンベルを上げたときにダンベル同士をくっつける必要はありません。両脇からまっすぐ垂直に上げると、胸より肩を鍛える種目になってしまうので気をつけましょう。大胸筋の最も鍛えたい部分に意識を向け、筋肉が収縮する感覚を確認しつつ行います。そしてダンベルを上げる時も下ろす時も、肘から手首部分は必ず床と垂直になるよう保つのがコツです。
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ダンベルをゆっくり下げる
ダンベルを下げるときも同じ、弧を描くようにゆっくりと下げましょう。腕の力ではなく、胸筋の力でダンベルを下げるよう意識します。
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セットが終わったら上体を起こす
インクラインダンベルベンチプレスは、1セット10回前後を3セットが適当です。終わったら両膝を曲げ、ダンベルの重さを膝で補助するようにして状態を起こします。終わったからとダンベルを床に放り投げる方がいますが、下手をすると肩や胸を痛めるのでやめましょう。
2で説明しているブリッジの組み方ですが、下の動画が分かりやすいので参考にしてください。クリックすればブリッジの説明部分(1:20)から動画がスタートするはずです。
インクラインダンベルベンチプレスを大胸筋に効かせるコツ
インクラインダンベルベンチプレスでは、特に次のことに気をつけましょう。
- 肩甲骨を内側に寄せてから下に引っ張るように下げ、ブリッジを組む
- 常に大胸筋上部を意識し、伸展・収縮の感覚を確認しつつゆっくりと行う
- 肘から手首部分は、トレーニング中は常に床と垂直になるように保つ
そして、動作はとにかくゆっくりと、フォームを正確に、反動をつけずに行う(ストリクト)ことを心がけましょう。どうしても反動をつけてしまうのであればダンベルを軽くします。
ダンベルは重いほどいいのではありません。自分の筋力に合った重さのダンベルで終始正しいフォームを保つことは、鍛えたい箇所に効果的にアプローチするためには大切なことなのです。
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