以前、「前腕に上手く効かせられないのですが、良い筋トレはないですか?」というお問い合わせをいただいたことがあります。確かに、上腕三頭筋や大胸筋などに比べて前腕筋群というのは鍛えにくい筋肉です。
これはダンベルカールやベンチプレス、プッシュアップなど上半身に効くとされる筋トレの多くが前腕筋群を対象としていない為です。上半身に効く筋トレのほとんどは上腕三頭筋や大胸筋、広背筋などを対象としています。
そこでおすすめしたいのが「リストカールオンベンチ」です。リストカールオンベンチであれば、鍛えにくい前腕筋群も効率的に負荷を掛けられます。今回は、そんなリストカールオンベンチの正しいやり方をご紹介しましょう。
リストカールオンベンチとは
リストカールとはダンベルトレーニングの一種です。ダンベルを握っている方の手首を巻き込むように上下させることにより、前腕筋群に効かせることができます。
鍛えられる部位
先述した通り、リストカールオンベンチでは前腕筋群に効かせることができます。前腕筋群には腕橈骨筋や円回内筋、回外筋や橈側手根屈筋など約30もの筋肉があります。
普段、私たちが指先から肘までを自由に動かせているのは、これら30もの筋肉群が様々な役割を果たしている為です。これだけでも前腕筋群を鍛えるメリットは十分に感じられます。
得られる効果
リストカールオンベンチを行うことで単純に前腕を太く逞しくできます。上腕と同様に前腕を鍛えることは、腕全体をバランスよく美しく成長させるのには欠かせません。
また、前腕筋群を鍛えることで日常生活はもちろんスポーツなどの動作の強化も可能です。特に、球技において前腕筋群を鍛えているかどうかは大きくパフォーマンスの差として現れます。
リストカールオンベンチの正しいやり方
見た目はもちろん繊細な動きの実現には前腕筋群を鍛える必要があるということでした。では、そんな前腕筋群を鍛えられるリストカールオンベンチの正しいやり方について見ていきましょう。
正しいやり方
- ベンチに座る
- 右手にダンベルを持ち、肘から手首までをベンチに乗せる
- 左手で右手の前腕部を軽く支える
- 右手首を巻き込むようにダンベルを上げる
- 右手首を広げるようにダンベルを下げる
- 4〜5の動作を左手でも行う
今回紹介するリストカールオンベンチには、「指を丸めるもの」「両椀を固定するもの」「バーベルを使用するもの」など様々な派生系があります。リストカールオンベンチに慣れた方は他の筋トレに挑戦するのも良いでしょう。
回数・セット数
リストカールオンベンチは一見すると負荷が弱く思われがちですが、実際は前腕部に強い負荷の掛かる筋トレです。その為、女性や初心者の方は10回3セットと少ない回数・セット数から始めて下さい。
また、男性や中級者以上であれば20回5セットほどです。ちなみに20回5セットでも物足りない場合には、回数・セット数ではなく重量で負荷を調節します。