加圧ベルトとは何か?
一時期、話題になった加圧トレーニング。こちらを耳にしたことがある人は多いでしょう。
一時的なブームで終わることなく、今でも加圧トレを中心に鍛える人が一定数存在します。それだけ安定した効果が期待できるトレーニング方法です。
加圧ベルトは加圧トレーニングをする際に欠かすことができないアイテムで、数多く販売されています。
加圧トレーニングの歴史
ボディービルダーの佐藤義昭さんが、1966年に考案しました。きっかけはお寺での座禅です。長時間、足を組んでいてしびれを覚えた佐藤さんはその感覚が何かに似ていることに気づきました。
ふくらはぎを中心に鍛えるカーフレイズというトレーニング後の状態と酷似していたのです。
血流の意図的に減らすことで、これまでとは違った効果が期待できる筋力トレーニングができるという気づきを得た佐藤さんは、それから17年間、試行錯誤を重ね加圧トレーニングのノウハウを確立することに成功したのです。
加圧トレーニングはなぜ筋肉がつきやすい?
加圧トレーニングで縛る部位は決まっています。腕や脚の付け根をベルトできつく縛ります。なぜこのやり方によって、高い効果が得られるのかというと血流の制限を意図的に行っているからです。
通常であれば自由に行きかうことができる血流を制限すると、何が起こるのでしょう?
まず代謝物が滞留するようになり、筋肉痛が通常のトレーニングをしたときと比べ、早めに訪れます。これはかなりの高い負荷を体にかけているのと同じことなのです。
筋肥大は成長ホルモンをいかに多く分泌するかが重要です。一度の加圧トレーニングで、加圧以外の筋トレの何割か増しで成長ホルモンを分泌さすことが可能になります。
加圧トレーニングの注意点
高い効果が見込める加圧トレーニングですが、いくつか注意点があります。もし加圧トレにチャレンジする人は、まず「どのような点に気をつけたらいいのか?」を頭に入れてから鍛えるようにしましょう。
何が正解かを知る
ネットで検索すれば加圧トレーニングの具体的なやり方についての記述が見つかります。しかしこれだけを読んで、加圧トレをひとりで始めるのはあまりに無謀と断言せざるをえません。
経験豊富なトレーナーは、各々の状態を見極めることに優れています。全てにおいて存在する個人差をきちんと理解した上で指導を行います。
観察していて「顔色がおかしいぞ……」「血管が不自然に浮き出すぎている」など複数のチェックするポイントをおさえています。
まずはそうした信頼できるスキルを持つトレーナーの指導を受けてください。一通りのトレーニングを終えて、ノウハウがしっかりと身についたと思えた時点で、初めて自分のやりたいようなトレーニングに入ることをおすすめします。
トレーニング頻度について
ストイックな人ほど、己を追い込みがちです。血流制限をすると、短期間での筋肥大がしやすくなるのは事実です。しかし同時に体内に活性酸素が発生しやすくなるということを忘れてはいけません。
活性酸素は老化を促進させる物質。大量に出てしまうことで、体が錆びて老いやすくなります。そうならないためにも、どれくらいの頻度での加圧トレーニングが正しいのかを知ることが肝要です。
直接ベルトを巻くのは…?
トレーニングをしていると体が熱を帯びて、汗をかきやすくなります。
そのためTシャツと短パンでジムへ行く人も少なくありません。ベルトを巻く際は必ず衣類の上からというのを頭に叩き込んでおいてください。