筋トレのお供といえばプロテインというイメージは、かなり強く定着しています。
プロテインの中でも、もっとも流通量が多いと思われるのはホエイプロテインですね。
そんな中、最近では「ホエイペプチド」を配合したホエイプロテインも見られるようになってきました。
ホエイペプチドとはなにものなのか、ホエイプロテインとの違いや摂取、吸収方法について解説します。
ペプチドとは
複数のアミノ酸が結合
ホエイペプチドについて説明する前に、「ペプチド」とはなにか解説します。
よく聞く言葉ではありますが、その正体については案外知られていない印象があります。
ペプチドとは、複数のアミノ酸が結合した物質のことを指します。
結合するアミノ酸の数によって呼称が変わり、2つなら「ジペプチド」、3つなら「トリペプチド」となります。
タンパク質もペプチド?
プロテインはサプリメントのイメージが強いかもしれませんが、日本語に直すと「タンパク質」です。
体をつくる働きのあるタンパク質は、筋肉づくりにも大きな役割を果たします。
だからこそ、プロテインが筋トレ時に愛用されるのですね。
タンパク質は20種類のアミノ酸から構成されています。
ですから、タンパク質もまたペプチドの一種です。
とはいえ、タンパク質は主要栄養素としての役割が確立していることもあり、ペプチドと呼ばれることはほとんどありません。
アミノ酸、タンパク質との違いは?
結合によって違った効果をもたらすことも
さて、ここまでお話して疑問を感じた方もいらっしゃるかもしれません。
アミノ酸、ペプチド、タンパク質(プロテイン)は、元々どれも同じ物質からできているのだから、どれを摂っても同じなのではないかと。
ところが、そうではありません。
ペプチドの形で複数のアミノ酸が結合することで、それぞれのアミノ酸がもっていた特徴とは異なる効果を発揮することがあるのです。
利用されるまでの時間に差
また、同じ効果を発揮する場合であっても、大きさの違いがかなりの影響を及ぼしています。
タンパク質の場合、20種類のアミノ酸が結合していることは先ほどもお話しました。
体に必要なアミノ酸をまとめて摂取できるメリットは大きく、我々がアミノ酸をそこまで意識しなくても生きていられるのは、タンパク質のおかげです。
しかし、アミノ酸を体内の各所で利用するには、タンパク質を分解しなければなりません。
なぜなら、そのままでは大きすぎて運ぶことができないからです。
アミノ酸やペプチドの形で小さくして運ぶというひと手間がかかるのです。
その点、サイズの小さいアミノ酸やペプチドは、分解の過程を経ることなく必要な箇所に送り届けられます。
しかも、ジペプチドやトリペプチドは、体内の不思議な仕組みにより、サイズの小さいアミノ酸よりも効率よく運搬できます。
速く届けるということは、効果が発揮されるのも早いということ。
ペプチドが重宝されるのには、こんな理由があったのです。