一見似たようなトレーニングであっても、器具を使ったり、ほんの少しフォームを変えたりするだけで、その効果が変わるものはたくさんあります。
自分が取り組もうとしているトレーニングはどこに効果があるのか、強度はどれくらいなのかなど、しっかり把握してから取り組むことが大切です。
今回紹介するのは「プリーチャーズベンチカール」(プリーチャーカールとも)です。
ベンチカールの派生系で上腕二頭筋に効果のあるこのトレーニングの特徴やフォーム、取り組み方をまとめましたので、参考にしてください。
上腕二頭筋とは
筋肉アピールに最適
上腕二頭筋とは、上腕部(肩から肘)の手のひら側にある筋肉です。
肘を曲げてぐっと力を入れたときに力こぶができる筋肉といったほうが分かりやすいかもしれませんね。
上腕二頭筋は自らの筋肉を他人にアピールするにはあまりに分かりやすい指標であり、まずここを鍛えたいと思ってトレーニングを始める方も多いのではないでしょうか。
上腕二頭筋の働き
上腕二頭筋は、主に前腕の「屈曲」(曲げる動き)と「回外」(手のひらを上向きにひねる動き)に関わります。
早い話が、腕を曲げたり動かしたりする働きに大きく関わる筋肉です。
日常生活では、物を持ったり持ち上げたり、手でひねったりする動きにも関わってくる重要な筋肉ですね。
プリーチャーズベンチカールの特徴
トレーニングに必要な器具
上腕二頭筋に効果があるプリーチャーズベンチカール。
このトレーニングには以下の器具が必要です。
- プリーチャーカールベンチ(プリーチャー台)
- バーベル
プリーチャーカールベンチとは、上腕を置くことのできる台を備えた一人がけ用ベンチのこと。
台には角度がついていますから、肘を大きく動かすことができ、トレーニングの効果が高まります。
プリーチャーカールベンチがない場合、インクラインベンチでも代用することができます。
いずれにしろ、自宅で気軽に設置できるものではないため、基本的にはジムで取り組むトレーニングになります。
バーベルカールとの違いは?
バーベルを上げ下げして上腕二頭筋を鍛えるという意味では、「バーベルカール」と似通った部分があります。
バーベルカールの場合、立った状態で取り組みますので、どれだけ意識しても負荷が一定程度ほかの筋肉に分散されます。
プリーチャーズベンチカールの場合、座った状態でさらに上腕を固定していますから、上腕二頭筋にかかる負荷はベンチカールよりもかなり大きくなります。
同じ重さのバーベルでそれぞれのトレーニングを試してみると、その違いに驚くことでしょう。
【関連記事】バーベルカールのやり方!上腕二頭筋に効かせる方法と効果
プリーチャーズベンチカールのフォーム
- プリーチャーベンチに腰かける
- 台の角度を固定する
- バーベルを逆手で持つ
- 上腕を台に固定する
- 肘を曲げバーベルを持ち上げる
- 肘が伸び切らないようゆっくり戻す
正しいフォームはこのとおりです。
先ほどもお話したとおり、上腕二頭筋にかなりの負荷がかかるトレーニングです。
フォームを間違えたり、無理な重量を設定してしまうと、上腕二頭筋や肘などを痛めてしまう恐れがありますので、十分に注意しましょう。
フォームのイメージがつかみづらい方は、こちらの動画を参考にしてみてください。
トレーニングの進め方
- バーベルを持ちフォームを整える
- 上腕から肘を台に固定する
- 上腕二頭筋の力でバーベルを持ち上げる(息を吸う)
- 肘をゆっくり伸ばす(息を吐く)
- 肘は完全に伸ばしきらないところで止める
- 数十回を1セットとし、小休憩後次のセットへ
目安の回数・重量
1セット10回程度、3セットを目安に取り組みましょう。
重量は、バーベルカールよりは軽めのところから始めましょう。