無酸素運動は、ちょっと難しいのですが、2種類あります。
乳酸系の無酸素運動というのは、陸上競技でいうと400メートル競走や中距離走などです。
もう一つ、非乳酸系の無酸素運動はより瞬発力系で陸上競技の100メートル競走などです。
二つの違いは専門用語が飛び交うことになるので省きますが、エネルギーの生成過程とエネルギー自体が違います。
無酸素運動と言っても「呼吸をせずに運動する」ということではありません。
体を動かすエネルギーの生成過程において、酸素が使われていない運動のことです。
あなたがどう泳ぎたいかでトレーニングの内容が決まる
ここまでの説明でお気付きの方もいらっしゃると思いますが、その方の泳ぎ方によって遅筋を使っているのか、速筋を使っているのかも違いますし、有酸素運動として泳いでいるのか、無酸素運動として泳いでいるのかも違ってしまうのです。
二つの差、分岐点がどこにあるかというのは感覚値になりますが、自分の能力を出し切って行う激しい運動は無酸素、筋トレやランニングのようなペースを作って継続的に行う運動は有酸素になります。
あなたが水泳や短距離で記録を出すようなことを考えているのであれば、速筋を鍛えるべきで、有酸素運動を多く行う必要はありません。
長い距離、例えば200m以上を一定のペースで泳ぎ切りたい、と思っているのであればマラソンをし、筋トレにおいてもパワーの絶対値を上げるよりも一定の力を継続的に出せるような有酸素系、遅筋系のトレーニングに切り替えるべきでしょう。
目的に応じた水泳トレーニングのコツ
大胸筋・三角筋・広背筋・インナーマッスルを鍛える
水泳に必要な筋肉と言えば大胸筋・三角筋・広背筋をはじめ、ローテーターカフと呼ばれる棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋、さらには腹横筋・内腹斜筋・腸腰筋といったインナーマッスルも大切です。
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インナーマッスル系はどちらにしても必要な筋肉なので皆、鍛えていくべきですが、短距離系スイマーがランニングをやり過ぎると遅筋が増え、爆発的なスピードが失われる可能性もあります。
筋トレでも短距離系を望む人は高負荷のものを短時間でこなしていく、長い距離を泳ぎたい人はあまり負荷を掛けず、長い時間、回数を多くやる、など工夫が必要です。
泳ぎ切った後でも体も休めない
とは言え、水泳があまり得意でない人からすれば25mを泳ぎきることで精一杯でしょう。
水泳をジム通いの時の有酸素運動としてやりたい方は、泳ぎ切った後でも体を休めないことが大切です。
例えば、25m泳ぎ切ってヘトヘトだとしても、休まずにそのままプールに入ったまま歩き続けたりすることです。
せっかく有酸素運動のつもりで泳いでいても、実際は無酸素運動になってしまっている可能性もあります。注意しましょう。
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